本日のメニュー

 

こんばんは!

フットワークの軽い、スポーツ大好き宇都宮の税理士 永井です。

今日は、中小企業向けに設定されている消費税の簡易課税制度について、その計算方法や選択することによるメリットやデメリットについて。

それぞれの事業者の現状における実態や将来的なことも考慮した上で簡易課税制度を選択・継続していくのか若しくは適用をやめるのかを検討する必要があります。

 

 

簡易課税制度って何?

 

簡易課税制度とは、消費税の計算において、中小企業の納税事務負担を軽減するために設けられた制度となります。

簡易課税制度の適用を受けるためには、その課税期間の基準期間における課税売上高が5,000万円以下で、下記に記載している届出書を提出する必要があります。

この課税期間の基準期間というのは、個人の場合はその年の前々年、法人の場合はその事業年度の前々事業年度をいいます。

 

 

どうすれば適用できるのか

 

簡易課税制度の適用を受けようとする事業者は、その適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに、納税地の所轄税務署長に”簡易課税制度選択届出書”を提出する必要があります。

 

また、災害等の影響などやむを得ない事情により被害が生じている場合、

一定の要件に該当する場合には、やむを得ない事業がやんだ日から2か月以内に”消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書”を提出することによりその課税期間から適用が可能となります。

新規開業した事業者も適用を受けることが可能で、その場合には、開業等した課税期間の末日までに”簡易課税制度選択届出書”を提出することにより、その課税期間から適用を受けることができます。

 

 

適用をやめるときはどうするのか?

 

簡易課税制度の適用を受けると、原則として2年間は継続して適用を受ける必要があり、適用をやめるためには”簡易課税制度選択不適用届出書”の提出が必要です。

ただし、調整対象固定資産(1つの取引単位が100万円以上の資産)を取得した場合など一定の要件に該当する場合には、3年間継続適用されることになります。

 

また、上記で説明させていただいたケースと同様に、

災害等の影響などやむを得ない事情により被害が生じている場合、

一定の要件に該当する場合には、やむを得ない事業がやんだ日から2か月以内に”消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書”を提出することにより、その課税期間から適用をやめることができます。

 

 

簡易課税制度による計算方法

 

原則的な消費税の計算方法は、売上に係る消費税額から仕入れに係る消費税額を控除した金額を納付することになります。

しかし、簡易課税制度では売上に係る消費税額からその売上に係る消費税額に事業区分に応じたみなし仕入率を乗じて計算した金額を控除した金額が納付税額となります。

 

 

簡易課税制度適用によりメリットがある事業者・デメリットを受ける事業者

 

簡易課税制度適用によりメリットがある事業者

①不動産事業や処方薬を扱う薬局など非課税売上が比較的多い事業者です。

このような事業者は、原則的な方法で消費税の計算した場合、

課税売上割合が低くなってしまい、売上に係る消費税額から控除できる消費税額が小さくなる傾向にあります。

そのような場合は簡易課税制度を適用した方が納付税額が抑えられるため有利になるケースがあります。

 

②士業やコンサルタントなど経費の多くを人件費が占めるような事業者です。

これらの事業者についても人件費以外の経費が少ない場合、

みなし仕入率を用いて計算した方が原則的な方法により計算した仕入税額控除額よりも大きくなるため有利になる傾向にあります。

 

③小規模の事業者との取引が多い事業者です。

インボイス制度の導入により、今後は適格請求書発行事業者以外が発行する請求書等は仕入税額控除の適用を受けることができなくなっています。

小規模な事業者についてはインボイス制度の要件を満たしていない請求書等を発行することが考えられます。

しかし、簡易課税制度は売上のみをもとに消費税額を計算するため、支払に係る請求書等がインボイス制度の要件を満たすか否かにかかわらず控除が可能となるためです。

 

 

簡易課税制度を選択するとデメリットがある事業者

①輸出売上などが多い業種です。

中間納付が多い場合には中間還付はありえますが、簡易課税制度を適用すると消費税の還付は受けられないことになります。

このように還付が見込まれる事業者については原則的な方法で計算した場合には受けられた還付が簡易課税制度を適用することにより受けられないというのデメリットが発生することになります。

 

②多額の設備投資を行った若しくは予定している事業者です。

多額の設備投資を行った場合には、支払う消費税額が多くなるため、簡易課税を適用していると原則的な方法により計算した金額よりも納税額が増えてしまう可能性があります。

 

 

一日一新

 

freee認定アドバイザー 会計エキスパート試験

(無事に運よく、一回で合格できました。)

アサヒ スーパーH2О×ドデカミン

 

 

編集後記

 

今日は、午前中は新規のお客様の案件で司法書士の先生にご連絡とお客様の月次チェック

午後はfreeeさんの研修と認定アドバイザーのための試験

夕方はテニスといった感じでした。

 

いやーfreeeさんの研修と認定アドバイザーの試験がやっと終わりました。

今回の目標は1回で合格するということでした。

久しぶりの試験ということで緊張しましたし、落ちれないプレッシャーがありました。

とは言ってもwebで受験できるので、税理士試験とはちょっと違った感じでした。

研修の後に試験が受けられるようになっているのですが、、

テストの前の研修とテストの問題がほとんど被っていなかったのが気になった点です(笑)。

 

高校野球の話ですが、大阪桐蔭高等学校が負けてしまいました。

連覇、連覇と騒がれてすごいプレッシャーがあったかもしれません。

監督さんが負けた直後にも関わらず、勝った下関国際高等学校の監督さんに自ら歩み寄って握手をしていました。

負けた時にこそ、人間の本当の姿が出るんだよなぁ。

自分も見習わないといけないなぁと。