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こんばんは!
フットワークの軽い、スポーツ大好き宇都宮の税理士 永井です。
今日は、行政書士さんや司法書士さんからご質問をいただく立替金の経理方法について
今回は、インボイス制度の開始に合わせて、特に印紙や証紙、登録免許税の立替が発生する場合に影響のある消費税基本通達10-1-4。
消費税の通達上、印紙などの公的な非課税の税金の支払いを立て替えて、後日請求した場合でも、原則として、請求金額に対して消費税を計算するとされています。
国が正確な経理処理を消費税の納税義務者に対して求めていると考えることができます。
消費税基本通達10-1-4
A:前半部分
事業者が課税資産の譲渡等に関連して受け取る金銭等のうち、当該事業者が国又は地方公共団体に対して本来納付すべきものとされている印紙税、手数料等に相当する金額が含まれている場合であっても、当該印紙税、手数料等に相当する金額は、当該課税資産の譲渡等の金額から控除することはできないのであるから留意する。(平11課消2ー8により改正)
B:後半部分
(注) 課税資産の譲渡等を受ける者が本来納付すべきものとされている登録免許税、自動車重量税、自動車取得税及び手数料等(以下10ー1ー4において「登録免許税等」という。)について登録免許税等として受け取ったことが明らかな場合は、課税資産の譲渡等の金額に含まれないのであるから留意する。
実務において、国税庁から各税務署に対して税務処理の考え方として示されている通達に従って処理を行っていきます。
そうすることで、税務調査が入ったとしても修正を求められることはないため、税理士が実務を行う場面においても通達を重視して仕事を進めていきます。
ちなみに、通達は、法律ではありません。
A:前半部分の内容
今回のケースは、行政書士もしくは、司法書士が依頼に対して、一旦、印紙や証紙を立て替えて支払い、成功報酬として、クライアントに請求した場合の消費税の取扱についてになります。
立て替えをしているし、印紙や証紙には消費税が掛からないのだから、当然、その報酬について消費税が掛からないと予想されるのではないでしょうか。
しかし、それは、この消費税基本通達10ー1ー4においての原則ではありません。
原則は前半部分の文章になります。
消費税において、10%の消費税を計算する売上を課税資産の譲渡等と言います。
読んでいただくと分かる通り、この課税資産の譲渡等から控除することができないとされています。
つまり、30,000円の印紙を立て替えて、30,000円の報酬の合計60,000円を請求すると、原則としては60,000円について消費税を計算することになります。
B:後半部分の内容
しかし、後半部分が例外の文言となります。
冒頭の課税資産の譲渡等を受ける者というのは、お客様のことを指します。
つまり、クライアントが本来納付すべき印紙や証紙を受け取ったころが明らかな場合は、それを控除することができます。
実務的な方法
①請求書上で分ける
士業の場合、請求書の内訳をしっかりと分けて記載されていることが多いのかなぁと。
しかし、まずはクライアントに対して発行する請求書上で、明確に立替えした印紙などの金額と報酬の金額を分けておく必要があります。
どんぶり勘定で合わせていくらというように請求書を作成してしまうと、受け取ったことが明らかな場合に該当しない可能性もあるので、まずは第3者に発行する請求書できっちり分けるということは必要です。
さらに、消費税の金額も明記しておくべきと言えます。
先ほどの例でいうと、報酬30,000円に対する消費税3,000円が消費税である旨を明記しておくということです。
こうしておけば、通達が要求している受け取ったことが明らかな場合により近づくことになります。
②会計上で分ける
請求書は、会社の外に向けて作成していきます。
しかし、いざ決算となった時に、いくらが報酬で、いくらが立替金なのかを分けて処理をしておく必要があります。
その一例として、立替金に補助科目のような名前をつけておくことも考えられます。
例えば、A社に対する仕事の立替金が発生した場合、まずは、その立て替えをした時に、立替金(A社)30,000円の資産として仕訳を行います。
次に、売上が発生した時に、売上33,000円と立替金(A社)30,000円が入金されたとして処理します。
立替金は資産として発生して、入金の結果精算され、会計上は33,000円の売上だけが残り、消費税の計算においても33,000円(税込)に対する消費税を計算することになるわけです。
会計を行うときは、どんな方法でも良いので、立替金の支払いが発生したら、後日振替処理ができるように印をつけておく必要があります。
一日一新
真岡商工会議所
栃木県税事務所
除湿器の掃除
ゆうあいひろば
編集後記
今日は午前中は市役所に行ってから、ゆうあいひろばへ
帰宅後、除湿器の掃除などなど
午後はお客様の決算のお打ち合わせ、その後夜にかけて創業塾に
お客様との決算打ち合わせの時間が好きです。
前向きなお客様からもらえるパワーは絶大だなぁと。