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こんばんは!
フットワークの軽い、スポーツ大好き宇都宮の税理士 永井です。
今日は、任意組合と匿名組合について
投資の形態については様々な方法がありますが、今回は似ているようで違う任意組合と匿名組合の違いについて
最近、質問をいただくことが多いので、備忘録のためにまとめさせていただきました。
任意組合とは
任意組合とは、任意組合の組合員が任意組合契約に基づいて出資を行い、共同で事業を営むことを約するものです(民法667条)。
任意組合に法的な主体性はなく、法人格はありません。
資産・負債の帰属の帰属については、任意組合の場合、各組合員からの出資を原資として資産等を購入し、事業を営むことになります。
しかし、それらの資産については、各組合員の共有に属することになります。
同様に、事業によって生じた債務についても、組合員全員に帰属することから、組合員全員が無限連帯責任を負うことになります。
任意組合の業務は、各組合員が業務執行権を有しており、組合員の過半数を持って決定されます。
しかし、組合契約の定めるところにより、1人又は数人の組合員又は第3者に委任することも可能となります。
損益分配については、組合が事業を営むことにより発生した利益及び損失は、組合契約に定める分配割合に基づいて、各組合員に帰属することになります。
損益分配について特段定めがない場合には、各組合員の出資額に応じて分配されることとなります。
税法上の取り扱いは以下の①、②になります。
① 任意組合の取り扱い
法人税の納税義務者については、法人税法第4条に定められており、
”内国法人は、この法律により、法人税を納める義務がある。ただし、公益法人等又は人格のない社団等については、収益事業を行う場合、法人課税信託の引受けを行う場合又は第八十四条第一項(退職年金等積立金の額の計算)に規定する退職年金業務等を行う場合に限る。”
と規定されています。
上記にある、人格のない社団等とは、法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう(法2①八)と規定されており、任意組合が人格のない社団等に該当するのではないかという懸念がありますが、これについては、法人税法基本通達1-1-1において、任意組合は人格のない社団等に該当しないことが明記されています。
従って、任意組合については、法律上法人格がないため内国法人に該当せず、人格のない社団等にも該当しません。
つまり、納税義務者に該当せず、任意組合自体に法人税が課されることはないということになります。
② 投資家の取り扱い
上記①に記載した通り、任意組合自体に法人税は課されることはありません。
しかし、任意組合が事業を営むことにより発生した、利益及び損失については、組合員に帰属することになる(いわゆるパススルー課税)ため、各組合員において課税されることになります。
匿名組合とは
匿名組合とは、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって、その効力を生ずる契約です(商法535条)。
つまり、匿名組合の出資を行う者(匿名組合員)は営業者と呼ばれる匿名組合に関する事業を行う者に出資を行い、営業者は匿名組合の事業によって得た利益を匿名組合の出資者に分配するという契約になります。
財産の帰属については、匿名組合員の出資は営業者の財産に属することになります(商法536条)。
つまり、任意組合のように各組合員の共有財産となるものではなく、営業者が組合財産に関する権利を持つことになります。
匿名組合員は、営業年度の終了時において、貸借対照表の閲覧又は謄写の請求が認められており、営業者の業務や財産の状況を検査することができます。
また、重要な事由がある場合には、営業年度の終了時ではなくとも、裁判所の許可を得て、営業者の業務及び財産状況の検査をすることができます。
税務上の取り扱いは以下の①、②となります。
① 匿名組合の取り扱い
匿名組合については、上記(1)の任意組合と同様、法人格を有しておりません。
法人税法基本通達1-1-1において、人格のない社団等に該当しない旨が記載されているため、法人税法上の納税義務者に該当せず、匿名組合自体に法人税が課されることはありません。
② 営業者及び投資家
匿名組合の事業によって発生した損益は、匿名組合の営業者及び匿名組合員の損益として課税されることとなります。
一日一新
とあるお手続き
編集後記
今日は、午前中はチビが微熱気味でしたので、家でミロクさんの研修を受けながらお留守番
午後は新規のお客様の月次のチェックと別のお客様の届出書作成など
夜は、freeeの研究
ミロクさんは研修が充実していて、なかなかいいなぁと。
自分で勉強するクセがなかなかつかないので、定期的に研修をしてくれるミロクさんには感謝です。
(システム料金が高いのは、何とも。。。)
あとは、最近ホームページを変更しようかなぁと思っております。
もっと自分の写真が多めのホームページの方が、人に伝わりやすいよとアドバイスをいただいたので。
色々な方がいろんなアドバイスをくれるので、本当にありがたい限りです。