本日のメニュー

 

あけましておめでとうございます。

税理士の永井慧(ナガイケイ)と申します。

 

今日は一時所得と雑所得の違いについて

個人的には似て非なるものというイメージになります。

どのようなものが該当するのかしっかり見ていきたいと思います。

近々、自己紹介記事もアップさせていただきたいと思っています。

 

 

クイズ番組の賞金は・・?

 

一時所得とは、営利を目的とする継続的な行為から生じた所得以外の所得であり、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいうこととされています。

イメージとしては、臨時的収入でしょうか。(あくまで”一時的な”もの)

例えば、懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除く。)や、競馬や競輪の払戻金(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く。)などが該当することとなります。

よって、クイズ番組の賞金は一時所得となります。

 

一時所得の課税対象額は、”収入額-支出金額-特別控除額×1/2”となります。

この収入額から控除できる”支出金額”の範囲は、その収入を得るために支払った「直接的に負担したもの」のみとなります。

(事業所得や雑所得に比べて範囲が狭いイメージとなります。)

また、特別控除額については最高50万円となります。

つまり、一時所得に関しては得た金額が50万円以下なら、課税される金額が0円になるので、納める所得税も発生しません。

よって、商店街のくじで20万円が当選した場合には、一時所得については確定申告不要となります。

 

一時所得の課税方式ですが、総合課税となります。(源泉分離課税取引を除く)

 

 

一方、雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも当たらない所得をいます。

例えば、公的年金等、非営業用貸金の利子、副業に係る所得が該当することになります。

 

雑所得の課税対象額は、”収入額-必要経費(年金の場合は公的年金等控除額)”となります。

雑所得のポイントとしましては、一時所得とは異なり”特別控除がない”という点になります。

また、雑所得については収入金額から必要経費を控除することが出来ます。

必要経費の範囲は事業所得と比べると狭くなります

専従者給与は認められませんし、家事按分経費は、事業遂行上必要な部分が明確に区分できる場合のみ認められることとなります。

 

雑所得の課税方式については、総合課税となります。
ただし、FX等は分離課税となりますが、一方で仮想通貨やビットコインなどは総合課税となります。

 

 

一時所得と雑所得のなかには、どちらに該当するか判別が難しいものもあります。

例えば、生命保険の満期保険金がそれに該当することになります。

満期保険金等を一時金で受領した場合には一時所得になりますが、満期保険金を年金で受領した場合には公的年金等以外の雑所得になります。

 

一時所得と雑所得の共通点としましては、どちらも損益通算できないという点になります。

一時所得と雑所得の相違点としましては、一時所得には50万円の特別控除や課税対象が2分の1になるという特徴がありますが、経費として差し引ける範囲は限られています。

一方、雑所得は経費として差し引ける範囲が一時所得より広いですが、特別控除などは設けられていないこととなります。

 

 

一日一新

 

ひき肉のビーフシチュー(冷蔵庫の整理のため。)