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こんばんは!
フットワークの軽い、スポーツ大好き宇都宮の税理士 永井です。
今日は開業前の経費である”開業費”について
今年事業をスタートされた方は、個人事業を始める前の準備にかかった領収書をどうしてますでしょうか?
開業前だから経費にならない?と思われる方もいるようです。
しかし、そんなことはございません!
事業と関係があればきちんと経費になります!
ただし、通常の経費とは考え方が違うので、注意してくださいね。
必要経費の考え方と開業前の支払いについて
必要経費とは売上をあげるために必要な支払いです。
売上をあげるために仕事をする訳です。
よって、仕事のために必要な支払いが必要経費ということになります。
この必要経費を大きく分けると下記の①また②になるのではないかなぁと。
①商品のように売上と直接紐付く費用(仕入れたものと売り上げたものが対応するケース)
②人件費や広告費、減価償却費のように間接的に売上に貢献する費用(期間で売上と対応していると考えるケース)
の2つに分類されます。
つまり、何かしらの形で売上に貢献するものが必要経費という訳です。
備品や色々な物を揃えて準備をしないと商売なんてできませんので、開業前でも売上に必要な費用は発生します。
しかし、準備期間中はまだ商売・販売をしていません。
上記に照らし合わせてみますと必要経費にしようにも対応する期間がないという問題が発生します。
そのため、通常の必要経費ではなく準備期間中の支払いを集計する開業費という科目を使うことになります。
実態の無い資産として取り扱いをする
開業費というのは、開業前に支払った費用を集計したものです。
収益費用対応の原則からすれば費用ではないです。
また、物を買った訳ではないので固定資産という訳にもいきません。
この費用でもないし資産でもない。
とんでもなく中途半端な存在ですよね。
最初は資産の仲間だと言い張っていますが、そのうち費用になって行きます。
ここがなかなか分かりにくい点になります。
いろいろ迷うかと思われますが、結果的に0になります。
この開業費は繰延資産と言われるものになります。
何とも微妙な存在の繰延資産ですが、企業会計原則には以下のように定義されています、
「繰延資産とは、将来の期間に影響する特定の費用として、すでに代価の支払が完了し又は支払義務が確定し、これに対応する役務の提供を受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現するものと期待される費用をいう」
私も受験生だったころに読んでもちんぷんかんぷんでした。
ザックリ書くと、”お金は払ったけど、その効果が長く続くもの”ということです。
例えば、店舗を借りる時の礼金を考えてみましょう。
家賃は毎月支払い、その効果は1ヶ月です。
しかし礼金は入居するために支払うものなので、入居している間効果が続くという考え方になります。
入居している間は効果が続くことになります。
よって、礼金を支払った時に費用にしてしまっては効果と費用が対応しないことになってしまいます。
そのため、繰延資産として計上して、一定期間で費用化することになります。
(いわゆる減価償却のようなものです!)
なお、建物や車のような物体がある資産は償却後も1円を資産価額として残しておきます。
しかし、繰延資産は実体がないため0円まで償却して消してしまいます。
じゃー開業準備の効果は何に対応する?
開業前の準備の費用も、礼金などと同じ繰延資産に該当します。
思い立って大して準備せずに起業した!という人もいるかもしれません。
一方、入念に準備をする人もいるでしょう。
そして、準備期間も様々となります。
きちんと準備している人にとっては、準備の効果は起業後も長く続くでしょう。
逆に、準備せずに勢いで起業した人にとっては準備の効果はあるのか無いのか…というケースもあるのではないかなぁと。
つまり、「効果がある期間なんて誰にも分からない」ということです。
そのため、開業費はいつ経費にしても良いという決まりになっています。
1年目で全額経費にしても良いですし、何年か掛けて少しずつ経費にしてもOKです。
ずーっと経費にせずに放置しても大丈夫です。
(この方法については、何のメリットもございません。。)
どんなものが開業費になるのよ?
開業になるものは開業準備のために支払ったものなので、具体的な決まりはありません。
例えば、次のようなものが開業費になります。
事前の調査や研修費用、勉強のための書籍代、視察などの旅費交通費、試作の消耗品や材料、オープンまでの店舗家賃、チラシなどの広告費などなど
事業と関係のあるものは開業費でOKです。
結構範囲は広いと思って頂いて良いでしょう。
開業費の対象となる期間ですが、特に決まりはありません。
しかし、個人が開業準備に何年もかけるというのは珍しいでしょうし、一般的には1年〜半年程度ではないかなぁと個人的には思っております。
例えば、趣味が高じてカフェをオープンした人がいたとしましょう。
この人が「生まれてから行ったカフェは全て研究のため」と言い張るのは無理でしょう。
なんでもかんでも領収書さえあれば経費!みたいな方は減ってきているので安心ですが。。
起業を決めてから研究のため食べ歩いた部分は大丈夫でしょうが。
おおよそが半年以内には収まるかと思っています。
しかし、お店の構想がすでにあって、行く先々でお店に合うテイストのデザインの備品などもあるのかなぁと思う点もあります。
よって、そこらへんは弾力を持って、実情と照らし合わせて、事業主の方と相談をして対応することになるかと思います。
また、10万円を超える備品類や開業後に販売予定の商品仕入れは開業費にはなりません。
従来通りの資産の購入や在庫として処理することになります。
起業準備の段階ではなかなか確定申告まで見通せないことが多いでしょうが、とりあえず領収書は残しておきましょう。
とりあえずは事業開始前の領収書は普通の経費とは別物、というところを抑えておいていただけますとありがたいです。。
一般的には開業初年度は利益も少ないでしょう。
そのため、開業費をいきなり償却せずに軌道に乗るまで置いておくのも良いのかなぁと。
開業費の仕訳のタイミングは以下の通り
開業費の仕訳ですが、以下のようになります。
・支払時
そもそも事業が始まっていないので、帳簿もまだスタートしません。
そのため、まだ仕訳は発生しません。
今流行りのクラウド会計ソフト使っているお客様はここで開業日前に仕訳を入れてしまうケースが多く見受けられます。
よって、この点は注意が必要となります。
・開業時
会計ソフト上では仕訳入力をせずに開始残高の設定で入力することも可能です。
仕訳入力で入力することも可能です。
なお、貸方を”元入金”または”店主借”とする処理でも構いません。
・償却時
これは既に説明した通り、いつ費用化しても良いので、好きなタイミングで仕訳をしてください。
科目としては、固定資産の減価償却と同じく減価償却費を使って、処理していただけますと幸いです。
一日一新
ドトールのインスタントコーヒー
チーズ蒸しケーキのとろけるプリン
チビのお手製フルーチェ
編集後記
今日は午前中は新規のお客様のご面談
午後はfreeeの研修と新規のお客様の処理
夜は最後の創業塾に
MJSさんのソフトを時間を見つけて触っております。
届出書は今のところ、e-taxソフトでも問題なさそうだなぁと。
そもそも使い慣れてくるのものか。。
(TKCから達人に変わった時の違和感に比べたら全然マシなのですが。)
魔法陣よりは圧倒的に使いやすいのでその点はGOODです。