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こんばんは!
フットワークの軽い、スポーツ大好き宇都宮の税理士 永井です。
今日は金融機関や税務署がどのように決算報告書を見ているのか、そのあたりについて
経営者が一年に一度、年間の事業の財務状況を報告・確認する決算報告書は、会社の通知表のようなものです。
決算報告書に記される内容
株式会社は、決算の後で株主総会を行い、株主の承認を受けるために決算報告書の報告をすることになります。
決算報告書は会社それぞれの期末に作成することになります。
融資を行う金融機関は、この決算報告書をもとにいろいろなことを判断します。
税務署では、この決算報告書から税務上の所得計算を行い、決算利益が正しいかどうかの判断をします。
決算報告書というのは、さまざまな書類の総称を言います。
そのなかでも重要視されるのは”貸借対照表”と”損益計算書”の二つになります。
貸借対照表には事業資金をどう調達し、どのように運用したのかが示され、資金の状態が健全であるかどうかが判断されます。
一方、損益計算書については、売上や売上原価、経費などが記載され、さらに5種類の利益が記載されています。
まずは、売上から売上原価を引いた”売上総利益”、
さらに営業経費を引いた”営業利益”、
財務損益を引いた”経常利益”、
特別損益を引いた”税引前当期純利益”、
税金を引いた”当期純利益”の5つです。
このなかで当期純利益は、税金の計算のもとになるものです。
このことからも、決算報告書と税務申告は切っても切れないものだなぁと。
金融機関が見るポイントは会社の安定性
金融機関が決算報告書を見るのは融資判断を行う際で、メインとなるのは貸借対照表です。
貸借対照表には事業資金をどのように調達し、そしてそれをどのように運用したのかが記され、資金が健全であるかどうかが判断されます。
(貸したのに返ってこないと困りますからね。)
自己資本はいくらか、借入金はいくらか。
調達された資金で運用されるものを資産といいます。
その中でも、例えば売掛債権や商品在庫などの額が大きい場合は、結果的に経営を圧迫していることになりかねません。
貸借対照表で銀行が最も注視するのは”自己資本比率”だと言われております。
一般に、返済の必要がない自己資本が多い会社ほど、安定した会社であるといえます。
貸借対照表の自己資本比率が高ければ高いほど倒産しにくい会社として融資も受けやすくなるのかなぁと。
比率が低ければ運転資金を借り入れに依存しているということになり、融資を受けられる可能性も低くなります。
自己資本の量は貸借対照表を操作して多く見せることはできません。
しかし、利益剰余金を増やす、固定資産や売掛債権、商品在庫を極力少なくするといった資産額を減らす対策で、比率を高めることができます。
また、決算の内容がいいとはいえない場合、それが”問題ないといえる根拠”を付け加えことがいいと思います。
そのためにも金融機関さんとの距離は近い方がいいです。
税務署が見るポイントは特別な動きの有無
税務署では、提出された税務申告書と決算報告書の中身を精査し、決算利益が正しいかどうかを判断します。
毎年の損益計算書と貸借計算書は細かく分析され、それらが税務調査の判断材料となるのです。
会計処理基準に沿って作成することはもちろんのこと、重点的にチェックされる項目を押さえておくことが重要です。
税務署がまず確認するのは”書類の不備”、”前期と比較した変動具合”、”同業他社との比率”。
決算報告書は二期比較といって、必ず前期と比較して検証されます。
経費が増加しているのに収入が増えていない場合などは、税務署から疑問を持たれてしまいます。
架空計上は論外ですが、きちんとした理由があれば問題ありません。
また、同業他社との比率に差がある場合は、仕入れ量の操作や収入の操作を疑われます。
きちんとした証拠書類を保存しておけば問題にはならないでしょう。
このほか、固定資産の売却や貸倒損失金の計上など、特別な損失もよくチェックされるポイントです。
税務署は損益計算書の当期利益から課税所得の算出、税額計算まで、ささいな計算間違いであっても厳しく追求します。
時間をおいてチェックを行うなどして、細部まで確認しておきましょう。
まとめ
以上で説明した”銀行が見るポイント”、”税務署が見るポイント”を踏まえて決算報告書を作成しましょう。
金融機関と税務署、どちらか一方だけを意識して作成しても、それは”いい決算報告書”とは言えないよなぁと。
また、決算報告書には決まった書式がないので、各自書類を作成することになります。
(会計ソフト使っていれば、ボタン一つで印刷できます。)
決算報告書は株主総会や金融機関、税務署に見せるものと思われがちです。
しかし、そうではありません。
決算報告書は会社の財務状況が把握できる重要な書類であり、正しく作成して経営者自ら数字の分析を行うことで、今後の経営にも役に立つことになります。
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ミニマム法人
編集後記
今日は午前中はお客様の月次訪問
午後はウェブでのセミナーと顧問業務
夜はテニスといった感じでした。
今日はサーブが入るようになりました。
皆さんに迷惑をかけながら、少しずつうまくなりたいなと。