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こんばんは!
フットワークの軽い、スポーツ大好き宇都宮の税理士 永井です。
今日は数次相続の場合の遺産分割協議書について
数次相続の遺産分割は一味違う
家族が亡くなった後、遺産分割協議が終わらないうちに相続人の誰かが亡くなり、新たな相続が発生した状況を数次相続と言います。
遺産分割が終わらないうちに相続人が亡くなってしまった場合、遺された相続人は二人分の遺産分割が必要となります。
相次いで相続が発生することを”数次相続”と言います。
例えば下記のケースをイメージしてみてください。
父が亡くなり、遺産分割協議が終わらないうちに長男が亡くなった場合などが数次相続に該当します。
数次相続が発生した場合、最初の相続を一次相続、次の相続を二次相続と言い、一次相続と二次相続の遺産分割協議を並行して行う必要があります。
数次相続の遺産分割協議は通常と異なり、一次相続の遺産分割協議に二次相続の相続人が参加することが特徴です。
一次相続で父が亡くなり、二次相続で長男が亡くなった場合、
一次相続の相続人である長男は亡くなっているため遺産分割協議に参加できません。
しかし、長男の相続人としての地位は長男の配偶者や子などに引き継がれるため、父の遺産分割協議に長男の配偶者や子などが参加することになるのです。
数次相続が発生した場合の二次相続の相続税申告では、相続税額をマイナスできる”相次相続控除”というものがございます。
数次相続の遺産分割協議書の作成方法
数次相続の遺産分割協議書は通常の遺産分割協議書と書き方が異なります。
数次相続が発生した場合の遺産分割協議書の作成方法は下記のいずれかになるイメージです。
①一次相続と二次相続をまとめた遺産分割協議書を作成する方法
この方法では、1つの遺産分割協議書の作成で済むため手間はかかりませんが、ケースによっては混乱してしまうデメリットがあります。
両親の相続が相次いで発生した場合については、一次相続と二次相続の相続人が同じになり、混乱することはありません。
このようなケースは、1つにまとめた遺産分割協議書を作成する方がいいかもしれません。
②被相続人ごとに別々の遺産分割協議書を作成する方法
相続ごとに遺産分割協議書を作成しますので、二次相続が発生した場合は一次相続と二次相続の2つの遺産分割協議書の作成が必要になります。
どちらの方法で遺産分割協議書を作成しても問題ありませんが、数次相続の状況によって使い分ける方がいいでしょう。
一方、父が亡くなった後に長男が亡くなったケースなど、一次相続と二次相続の相続人が異なる場合、
1つにまとめると混乱してしまう可能性がありますので被相続人ごとの別々の遺産分割協議書を作成した方がいいかもしれません。
数次相続のよくある質問
数次相続と代襲相続の違いは、相続人が亡くなったタイミングになります。
被相続人が亡くなる前に相続人が亡くなった場合、相続人の子などが相続人の地位を引き継ぎます。
このケースはを代襲相続と言います。
被相続人が亡くなった後に相続人が亡くなると、相続人の相続人が地位を引き継ぎます。
このケースは数次相続になりますので、勘違いしないように注意が必要となります。
数次相続でも配偶者に対する相続税額の軽減を利用することは可能となります。
配偶者に対する相続税額の軽減は、配偶者が相続した遺産について軽減される制度となります。
しかし、両親が相次いで亡くなった場合、配偶者に対する相続税額の軽減を利用するタイミングがありません。
例えば、父が亡くなり、その後、母が遺産分割協議前に亡くなった場合、母は父の遺産を相続していまいことになります。
つまり”母が遺産を相続していなければ、配偶者に対する相続税額の軽減の要件を満たしていないことになるのでは?”
”このケースは母が遺産分割協議後に亡くなった場合と比べると不利になってしまうのでは?”
ということが頭に浮かぶ方もいらっしゃるようです。
そこで、課税の公平性の観点から、
一次相続の相続人(配偶者を除く)と二次相続の相続人(配偶者の相続人)が遺産分割協議によって配偶者の相続財産を明確にした場合、
その財産を配偶者が相続したものとして、配偶者に対する相続税額の軽減を適用する取り扱いになっています。
また、数次相続が発生した場合の小規模宅地等の特例についても同じような問題が発生します。
こちらも課税の公平性の観点から、
一次相続の相続人と二次相続の相続人が遺産分割協議によって対象となる土地を二次相続の被相続人が取得したものとして確定させた場合、
小規模宅地等の特例が適用できることとなります。
数次相続と中間省略登記について
不動産を相続したら、相続登記をしなければなりません。
数次相続の場合、中間省略登記が認められる可能性があるので知っておきましょう。
中間省略登記とは、複数の権利移転があったときに中間の登記を省略し、当初の名義人からいきなり最後の名義人に変更することです。
不動産登記においては、順番どおりに登記しなければならないので、中間省略登記は原則として認められていません。
ただし、数次相続の場合、以下の要件を満たせば例外的に中間省略登記が認められます。
中間省略登記のメリットは下記の通りになります。
中間省略登記をすると、下記の①、②がメリットではないかなぁと。
①手間が省略できる
最終的には最後の相続人へ登記名義を移すことが決まっている場合、
一旦、すでに死亡した中間の相続人への移転登記を経由しなければならないのは面倒な作業となります。
中間省略登記が認められたら当初の名義人から最後の名義人へ1回で名義移転の登記ができるので、手間を省略できることとなります。
② 登録免許税を節約できる
当たり前の話ですが、不動産の名義変更登記には費用がかかります。
最低限、法務局で登録免許税を払わなければなりません。
また、司法書士の先生に依頼したら司法書士費用も発生することになります。
中間省略登記ができれば登録免許税や司法書士報酬も1回分で済むので、費用の節約になります。
どういう場合は中間省略登記が認められるのか
中間の相続人が1人の場合には、認められる可能性があるのではないかなぁと。
たとえば子どものいない夫婦で夫が死亡して妻が死亡し、妻の兄弟が相続する場合、
中間の相続人が1人だけ(このケースは妻のみ)であれば中間省略登記が認められる可能性があります。
または、 中間の相続人が複数いるが、そのうち1名が単独で相続する場合も認められるのではないかなぁと。
中間の相続人が複数いても、遺産分割協議や相続放棄などによって結果的に単独相続となった場合には中間省略登記が認められる可能性があります。
なお、単独相続が要求されるのは”中間の相続”についてであり、最後の相続については共同相続の有無は問われません。
一日一新
テクノファイバー
ウィルソンのバイブレーションストッパー
ソフトラグビーボール
編集後記
今日は午前中は餅屋さんに久しぶりに。
その後、ゼビオに行ってから、マツパンさんに。
(チビと頑張って開店前から並んでみました!)
午後は予定が変更になったので、家でお客様の月次チェックと契約書の作成
インボイスと開業セミナーの資料のまとめ などなど
やっぱり焼きたてのパンの香りは最高ですよね。
車の中に広がるあの優しい小麦の匂い最高です。
特にマツパンさんの食パンは鼻に抜けるあの小麦の香りがたまりません。