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今日は不動産所得の貸付規模について書きたいと思います。

不動産所得の質問が多いので、そのあたりをザックリ書きたいと思います。

 

 

そもそも不動産所得とは

 

不動産所得とは、①不動産、②不動産の上に存する権利、③船舶又は航空機の貸付による所得をいいます。

ここでいう不動産とは、民法86条によると土地及びその定着物(建物、構築物、井戸など)をいうものとされています。

また、②不動産の上に存する権利 とは、地上権、永小作権、地役権、借地権、その他不動産の上に存する一切の権利が含まれます。

 

逆に鉱業権や漁業権などは、不動産に存する権利ではありません。

よって、その使用権の設定その他他人に使用させることによる所得は不動産所得にはなりません。

このように不動産所得となる不動産、不動産の上に存する権利、船舶又は航空機の貸付けの定義を考えると貸付けを事業として行っている場合においても、また、その貸付けの規模がいくら大きくしても、その事業から生ずる所得は不動産所得であって、事業所得には該当しないことになります。

 

 

貸付の規模で取扱いに違いが

 

不動産等の貸付けが事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかにより、税法上の取扱いに差異が設けられています。

つまり、貸付けが事業として行われているかどうかの判定が問題となります。

建物の貸付けが不動産所得を生ずべき事業として行われているかどうか。

 

所得税基本通達26-9において、社会通念上事業と称するに至る程度の規模で建物の貸付けを行っているかどうかにより判定するべきものとなります。

「社会通念上事業と称するに至る程度の規模で建物の貸付けを行っているかどうかにより判定するべき」と実態に基づくとしながらも、形式基準として次を示しています。

次の1、2のいずれかに該当する場合又は賃貸料の収入の状況、賃貸資産の管理の状況からみてこれらの場合に準ずる事情があると認められる場合には、特に反証がない限り、事業として行われているものと取り扱われることになります。

 

1:アパート等について、貸与することができる独立した室数がおおむね”10室”以上であること

2:独立家屋の貸付けについては、おおむね”5棟”以上であること

 

1はアパートやマンション、2は戸建ですが、その数から5棟10室基準と言われています。

ちなみに、複合形態の場合には、次のとおり換算することとなります。                                       ・戸建1棟は、アパート・マンション2室として換算
・駐車場は、5区画でアパート・マンション1室として換算
・共有の場合は、持分換算せずに全体で判断

 

 

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